こんにちは!
今回はイメージが良くないお客様も多いかと思いますが、
ご新居を探しているとよく目にする「旧法借地権」について、
解説致します。
「一度貸した土地は一生返って来ない」と揶揄されるくらい、
昔からある借地権というのは借りる側に有利なものでした。
そんなこともあり、現在では借地借家法という法律が制定されているのですが、
それ以前から存在する借地権は基本的に旧法借地権と呼ばれ、
旧法のルールに基づいて存続しています。
そんな旧法借地権について、以下におおまかなPOINTをまとめてみました。
■地主さんから借りている土地の上に建つ建物を所有し、住む権利
■土地は借りていると言っても、
地域ごとに国税庁の路線価図により借地権割合というものが設定されており、
例えば借地権割合70%の地域の場合、
その土地の70%分の権利・資産を持っていただくイメージ
■毎月土地の賃料として、地代というものをお支払いいただきますが、
お支払いされた地代から地主さんが土地に対する固定資産税を支払ってくれる為、
ご自身では建物分の固定資産税のみご負担
■所有権であれば100円程度するものを、借地権割合により異なりますが、
70円程度でご購入いただけるイメージ
■ご購入時、所有権の物件と異なり土地の所有権移転登記を行わない為、
所有権の物件と比較し登記費用を節約出来ます。
■権利の更新料は20年ごとに可能で、賃料の延滞等正当事由が無ければ、
地主さん都合での追い出しは出来ない
■通例として20年ごとの権利更新の際、ご売却の際、建替えの際、
地主さんへ承諾料をお支払いいただく
■メガバンクと呼ばれるような金融機関、フラット35等にて、
住宅ローンの融資も対象
借地権と聞くだけで悪いイメージのお客様もいらっしゃるかと思いますが、
そうではありません。
だからこそ、世の中に沢山流通し、実際にご購入される方も多い権利です。
購入時の代金・諸費用を抑えられ、
毎月地代を支払うものの土地の固定資産税はお支払い不要、
ご自身が希望する限り半永久的にお住まいいただくことが可能で、
住宅ローンの融資も対象。
20年ごとに更新料のお支払いがある為、
例えば何世代も引き継いで所有し続け、何度も更新を行った場合、
更新回数・更新料の金額によっては、
もちろんいつかは同条件で所有権の物件をご購入いただけるだけの資金を、
総額では支払うことになります。
但し、購入時にそれだけの資金を一括でご用意いただく必要が無かったというメリットは、
残り続けます。
ご結婚を機に、お子様のご出産を機に、
お子様のご成長に伴い今後手狭になることを見込んで、
ご新居をお探しされるお客様が多いです。
例えば購入時には2歳と4歳だったお子様も、
20年度の更新時には22歳と24歳です。
借地権に限らず、20年後にはそれだけの広さが不要となり、
ご夫婦様のみでサイズダウンし、
ワンフロアで生活の出来るマンションにお住み替えされる例も実際に多いです。
借地権の場合、20年後の更新時なのか30年後なのか、
もしくは40年後の更新時なのかは別とし、
そういったタイミングでお住み替えをされることも想定すると検討しやすいかも知れません。
そのようなタイミングで重ねて建物の修繕が必要となるケースも多く、
広さがそこまで不要になった・年齢に伴い階段の昇降が大変になった、
都心部に近いところに住む必要が無くなった、
建物の修繕にお金がかかるなら売却して住み替えたい、
といった理由で度重なる更新料のお支払いを経ることなく、
次のステージへと進むお客様も多いです。
所有年数によっては、借地権は経済的にもお得なものになり得るのです。
もちろん、借地権も価値のある資産であり、
ご売却が可能です。
よくお客様から、
「建物の価値が無くなってしまうと土地は借り物だから、
売ろうと思っても売れないでしょ…?」
と訊かれることがあるのですが、そうではありません。
地域ごとに定められた借地権割合にもよりますが、
例えば借地権割合70%の地域の場合、
それなりの権利・資産を持つことを忘れてはいけません。
こちらの図をご覧いただければ、
そのイメージが湧きやすいのではないかと思います。
仕組みを理解し、そして将来設計やニーズにさえ合っていれば、
決して悪いものではないのです。
例えば職業柄、借地権の仕組みを理解しやすい立場である不動産業者の者、
税理士さんや弁護士さんも、自身の自宅として借地権のものを購入している例が多いです。
借地権付の一戸建ては、
土地全体に対しお部屋の面積の案分で持分だけ持ち、
個別に土地だけを売却したり出来ないマンションに似ているところがあるかも知れません。
マンションの場合、土地だけを個別に売却したり出来ませんが、
敷地権という土地に対する持分とお部屋の所有権をセットで、
売却可能です。
借地権付の一戸建ても似ており、
土地そのものを売却することは出来ませんが、
借地権という権利とその土地に建つ建物をセットで売却することが可能です。
マンションの場合は管理費や修繕積立金のお支払いがございますが、
マンションの修繕積立金はあくまでも共用部分に対するものであり、
室内の修繕費はいずれにせよ別途貯蓄が必要です。
また、お車をお使いになる方は別途駐車場代がかかります。
土地・建物の固定資産税はご自身でお支払いいただく必要がございます。
借地権付の一戸建ての場合、毎月地代のお支払いがございますが、
土地分の固定資産税はお支払いされた地代から、地主さんが支払ってくれます。
管理費は無く、修繕費は別途貯蓄が必要です。
一戸建ての場合は車庫スペースが付いていることが多いです。
どれだけの期間住むか考えてみたり、マンションを比較をしてみる、
同条件で所有権の一戸建てがどれくらいのお値段相場か比較してみる、
このように比較検討してみることで、
お客様によっては最善の選択肢になり得るのではないかと思います。
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